2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

暗闇でドッキリ

クルーグマンも書いているが、トービン税は検討する価値があるように思う。そもそも評価性で主観に過ぎない「利益」に課税しようとするよりも、フローに課税する方が客観的でシンプルだろという第一印象に、その気持ちの一部は立脚している。中小零細企業が…

Black-Litterman(2) - 見通しの最適配分

私的で熱狂的な勉強会を @TaejunShin @takashifc らと、繰り広げた休日はもう普通じゃなくエキサイティングで、徹底した論理のトンネルをくぐった向こう側に、隠れていた現実を見つける喜びは、いつでも他の何にも替え難いものです。今回のテーマは、Black-L…

すべての政府支出は外部性を抱えた投資であれ

「事業仕分け」を見ていて感じたのは、あらゆる支出は、消費か投資のどちらかだという根っこの話なのだが、もちろん、投資性のある消費だとか、消費性のある投資だとか、そんなあいまいな支出だって沢山あるわけで、両者は常に明確に区分けできるものでもな…

紙幣の利用者から見た量的緩和と質的緩和の違い

実は似たようなものだと思う。 自分が保有する借用証を発行してる奴が、新たに借金して、なぜか国債、しかも長期債を買わされてる状況と、自分が保有する借用証を発行してる奴が、なぜか株とか社債とか買わされてる状況と、大差ないじゃないか。どっちがひど…

現金に利息を要求する

札なんて要らない。 利息はつかないし、札に名前は書いていないので、最近じゃマネーロンダリング対策とかいって、額が大きいと取り扱いが面倒なだけだ。札にチップを埋め込んで、電波を受信して勝手に付利するくらいのことは、技術的には簡単そうな気もする…

お金とは何か

中央銀行の発行する借用書だと言うと、そんなものは会計のルールに無理矢理当てはめただけだとか、そういうことを主張するひとが出てくる。が、「打ち出の小槌は存在しない」という宇宙の真理を内包するバランスシートの概念は、誰が見ても天高く突き抜けた…

デフレが悪であるための条件とは

そもそもなぜ「デフレを止めよ」などと、声高に叫んでいる方々がいるのか。物価が下がって一体何が悪いというのか、物が安く買えて素敵なことじゃないか。そう思っている方々も多いのではと推測するのだが、実際のところ僕もそのひとりだ。もちろん、景気の…

無利子で債務を発行できるという特権を有している唯一の組織

昨日の日銀白川総裁の講演が、実にシビれる。 きさらぎ会における白川総裁講演「最近の金融経済情勢と金融政策運営」:日本銀行 http://www.boj.or.jp/type/press/koen07/ko0911c.htm 物価下落の影響を心配する立場からは、緩やかとはいえ物価が下落を続ける…

誰でもできるクオンツ運用

表題のような投資の枠組みに関するご質問を、たまたま最近いただくチャンスがあったので、なるべく簡単に表現しようと考えてみた。今回用意が必要なのは、現在投資している、または新たに投資を検討している対象にかかるデータと感覚と、それから計算を支援…