2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

財政破綻が起きていない秘密

平成23年度「国の財務書類」が昨日発表された。すこし戸惑ってしまったのは、僕の記憶が正しければ、平成22年度の同じ資料が揃ったのは昨年6月だったはずで、半年ほども早期化されたことになる。そしてhtmlのテーブルにまとめられた「貸借対照表の概要」*1も…

均衡預金保険料

預金保険制度は、考えるほど、預金者を救うためにあるのか、銀行の株主を救うためにあるのか、わからなくなってしまうのは、結局のところ、預金者が負担するリスクと、銀行の株主が負担するリスクと、そのどちらでもないリスクと、区分けされていないことに…

小さな日銀への道のり

この大きな会合には注目して、感じたことを書き残そうと事前には考えていたのだが、なんだか紙切れ群を最後まで読み切ることすら難しい。大雑把には、政府が頑張って成長力を強化するから2%を目標にして、2014年は毎月2兆円の国債を買うのだそうだ。ふうんと…

増益を伴わない株高

現在がそうなってるとか、米国がそうなってるとか、そういう話ではなく、金融政策や景気対策の議論の中で扱われる株式や不動産の価格に、しばしばリスクプレミアムの概念が希薄な場合が見られること(に対する懸念)が、今日の記事の動機である。日銀がETFを…

金融政策のトリレンマ

準備預金の付利引き下げ マネタリーベースの積み増し 金融市場の健全な発展 を同時に達成することは不可能。1)準備預金の付利引き下げを実行しようとすれば、金融機関は中銀を経由せず、直接国債を保有せざるを得ない。 2)マネタリーベースの積み増しを実行…

インフレ目標不要論

ここのところ市場が面白くて、つい情報をサーフィンする日々を送ってしまったが、そろそろ決定会合に向けて何か書いておこうと、あけましておめでとうございます。一部で熱狂的に続投が期待される白川総裁は、消費者物価上昇率が2%以下のプラスの領域を物価…