2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

金利は誰が決めるのか

昨日のFOMCでは、少なくとも2014年の終盤まで、短期金利の誘導目標を「異例の低い水準」に据え置くとの声明*1が発表された。いわゆる時間軸政策だが、しかしながら一方で、最近公表されるようになった参加者による金利見通し*2が奇妙なのは、現在と同じ0.25%…

投資家は銀行の株式保有を求めていない

銀行の株式保有は収益を不安定化させるので削減を進めろという下記の日銀レビューが、先週に出ていたのだが、 全く同じ内容のレポートを [twitter:@TrinityNYC] さんが20年前に書かれた*1という。つまり20年もの間、その分量はともかく、我が国銀行の収益リ…

よくある日銀国債引受論の誤解について解説する

すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合においては、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。 財政法第5条 [twitter:@…

経常赤字を考える

という何とも酔狂な会が、桜の膝元で週末に、飲み過ぎながら行われたわけだが、自分の守備範囲をギリギリ外れるようにも感じられたので、時間をかけて、根本から考え直してみた。すると、よく見るフローの恒等式は、特に何も言わないという当たり前の壁に行…

金融緩和の国際的波及と自国経済へのフィードバック効果

「自国の民間経済主体の支出増加を促すというより、グローバル投資家の利回り追求」になってしまうと、白川総裁は先日「積極的な金融政策の効果と限界」について述べた*1わけだが、じゃんじゃん金を借りる民間経済主体なんてのは、多かれ少なかれグローバル…

Twitterフォロワー増加インデックス

あまりセールスを考えないロックンローラーへの憧れもあってか、Twitterのフォロワー数は確認しないことにしているのですが、しかし気にされている割に一般的な情報が少ないようなので、指数をつくってみた。いろいろと調べてみても、どうも便利にデータを落…

ALMの連鎖を手繰ってみる

「資産と負債の総合管理」みたいな概念は、ちっとも新しくないわけだが、「ある一定の前提に基づいて」組み立てられたリスク管理の構造を、しかし全体として眺めてみたとき、おかしな状況になっている場合は少なくない。 政 府 銀 行 家 計 ----+---- ----+-…

財政危機とデフレ脱却のための私案

増え続ける社会保障支出は、財政への懸念を生んでいる状況だが、100兆円の外為特会には財源として活用する余地がある。また長く続くデフレを脱却するために、日本銀行には追加緩和の余地がある。どちらも派生商品を利用する秘策だが、以下に具体的に示したい…