仮想通貨の投資リターンは、誰が払っているのか

仮想通貨の長期リターンは、1桁台前半とみている世界の実質生産の伸びに等しい(もしくは若干下回る)というのがわれわれの前提だ

ゴールドマン:仮想通貨はマネーの一形態として成功も-途上国なら - Bloomberg


このゴールドマンの見方がトンチンカン甚だしいと思うのは、常々指摘している*1ように、残念ながら仮想通貨を持っていても、金利を受け取ることはない。理由はシンプルで、金利を払う者がいないからだ。では、あるいは有価証券の投資リターンは、誰が払っているのか。もちろん、主として資金を調達する発行体である。配当であれ返済であれ、結局のところ同じことだが、100円を返す(だろう)約束は、それが未来であって不確実であることを考慮され、100円未満しか引っ張ってくることはできない。言い換えれば、リスクに対する見返りは、リスクを渡す側が払う。宇宙の法則である。


だとすれば、ビットコインのリターンは何によってもたらされているのか。それは一体、誰が払っているのか。ここのところ、なんとなく肌で感じられている人は多いかもしれない。あるいは実際に払っている人も、少なくないかもしれない。これ以上払うのをやめる方法が、ひとつだけある。知ってるよね。