安いときに買って、高いときに売る

本石町日記さんによれば、共産党の大門議員がシビれる指摘を繰り返している*1と言う。非伝統的手段、つまり日銀が社債買うとか、政府が株買うとか、そういうのは社会主義化だと。


本石町日記 : 「非伝統的手段に行くのは社会主義化だ」=共産党・大門先生、なお絶好調
http://hongokucho.exblog.jp/10689185/


買いっぱなし、つまりリスク負担をずっと続けるというのなら仰るとおりで、それはまさに社会主義化なのだろう。ええ、一分の異論もありません。一方で、政府であれ日銀であれ「出口戦略」を意識しているのなら、いやしていると思うのだが、以前も書いたように*2それは「タイミング戦略」ということになろう。安いときに買って、高いときに売ろうとするアレだ。


ところがここで問題なのは、秀逸なコピペ*3が示唆するように、タイミング戦略は当たらないことである。不景気の時に買い支えて、好景気になったら市場に任せるなんて、実際のところ簡単にできるはずもない。とりあえず改変。

景気対策なんて、複雑そうにみえるが、実はすごく単純
誰でもわかるような、安い時に買い支えて高い時には市場に任せる
ホント、これを忠実に守ってれば、景気は上向くばっかり


みんな、もうちょっと待てば景気よくなる、とか、
今は悪くなっちゃったけどもうちょっとで戻る!とか
根拠のない妄想してるから、景気後退ばっかりしてるんだよ


日本政府はこの基本を忠実に守り、2ヶ月で50兆を10兆にした。


ううむ、笑えない。ちっとも笑えない。


念のため補足しておくが、「当たらない」とは、常に当たらないことではない。常に当たらないのなら、逆向きの行動をとれば、常に当たることにできるからだ。つまり今回の景気対策も、「五分五分」で効果を発揮するだろう。


実際に景気が上向かなかったときには、もちろん我々は悲しいわけだが、景気が上向いたとき、それが「景気対策のおかげ」になるのも、やっぱり悲しい。どっちに転んでも悲しい。ううむ悲しい。