なぜ未来の売上は資産か
そのまま進めると、例えば未来の売上を資産計上せざるを得なくなります RT @keito_oz 荒っぽく言うと期末BS-期首BS=当期PL(×1期間)なので、この「期」を限りなく短くすると、d(BS)=PL dtとなって、貸借対照表の時間微分が損益計算書で表されるという素敵な関係が
— Yoshi Noguchi (@equilibrista) July 13, 2015
なるべくシンプルかつ極端に考えたいわけだが、例えば人間の頭脳や工夫だけで売り上げる商売があったとする。ほとんど何もBSには載っていない。もちろん、常にゼロのBSを微分しても、残念ながらPLは生まれてこない。単に売り上げて、いくらかの給料を払い、そして利益が残る。だけだ。
こんな会社でも、転職やノウハウの流出を防ぐ工夫こそ必要だが、とはいえ売却すれば株価は付く。シナジーを期待する他社に買収されたと考えよう。BSに株式として資産計上しようと思うとき、適正な株価は一体いくらだろうか。未来の収益と費用を見積り、現在価値を評価したくなる。
では最初の会社のBSは、あるいは連結する必要があるわけだが、本当に常にゼロでよかったのだろうか。このジャンプ*1を埋めることと、ストックとフローを微積分として捉えることとは、実は同じ話に思えてならない。
未来の正のフローの現在価値が資産である。未来の負のフローの現在価値が負債である。そう考えると、スッキリと体系を整理*2できる。さまざまに試してみて頂きたい。
頭脳が生み出す売上の流列は、最初の会社の資産だった。また負債は、今後に支払う給料と、そして不足するだろう確定給付年金の補填分も含むはずだ。
もちろん未来は常に不確実で、任意のアイテムは程度の差こそあれ、本質的に評価性である。同時に株価は、やはり時々刻々と変動する。