金利とは何か
[twitter:@fedjapan] さんで、欧州の問題について、(短期)金利の観点から、お話しさせていただいたのですが、家に帰ってきてみると、ドイツ国債の札割れがニュースになっていたり、今の話題に取り組む面白さを改めて感じました。もちろん、見えないこと、わからないこと、どこまでもチャレンジばかりです。
さて通貨統合は、金利の統一を意味するわけですが、そもそも金利とは何かという点について、もちろん毎日の生活の中で関わりつつも、しかし我々は、明確には意識して整理していないようです。
金利 = 時間の値段 + リスクの値段
例えば商売のための資金を、あるいは住宅ローンを借りるとき、返ってはこなそうだと思われるほど、金利は高くなります。リスクの値段です。返ってこないリスクが非常に小さな、例えば政府が借りるとき、また政府が借り手を保証するときでも、金利はゼロにはなりません。時間の値段です。
時間の値段は、地域によって異なるはずだと思うのは、なぜなら僕らは、あまり簡単には移動しません。しかし一方で、実際に取引される時間の値段は、ユーロで借りてユーロで返すのなら、ユーロを預けてユーロが返ってくるのなら、ひとつになってしまいます。
為替にかかる面倒は、テクノロジーの進歩とともに減る一方ですから、通貨なんて細切れのバラバラになっちまえと。おサイフケータイが、勘定からヘッジから全部やってくれるよと。そのとき時間の値段は、広域に一様ではなく、あたかも天気図のように、描かれた等高線が、緩やかに動き続けるはずだと、そんなふうに未来を夢見ました。
もちろん25世紀には、きっと無リスクを実現するのは政府だけじゃない。通信を介して、世界中の投資家とスワップ契約を結んで、リスクを移転することができる。
実現させてやる。実はきっと、もう始まってるさ。