日銀を消す方法

equilibrista2017-01-13

一万円札は負債じゃないと嘯くセンセイ方が多い*1ことには驚くばかりだが、日本銀行あるいは「統合政府」に、返済を要求するシンプルな方法についてメモしておきたい。税金を紙幣で払うのだ。


所得税を紙幣で払う。法人税を紙幣で払う。消費税を紙幣で払う。ちょっと面倒だし、道中を狙う強盗は喜ぶかもしれないが、工夫して十分やれるさ。


紙幣の残高は100兆円、最近の税収は50兆円、多少の前後があったとしても数年で、我々が持つ紙幣はすべて政府部門に返される。実質的に、日銀は消えた。まだ紙幣は残っていると主張するなら、それらは風で飛んでいった一万円札や、火事で燃えてしまった一万円札、あるいは土に還っていった一万円札である。


もちろん政府の側だってそうなれば、すべての社会保障を紙幣で払う暴挙に出るかもしれない。戦局は一気に押し返されてしまうだろう。何せ連中は支出超過だ。


ただ、必ずしも心配は要らない。フィンテックの時代である。そのとき我々は紙幣を受け取った瞬間、ゴールドやらビットコインやらをシュッと買う、あるいはより現実的には、米ドルをシュッと買うマッハのサービスを利用できるはずだ。


ガイジンが一万円札を受け取ってくれるのかって?落ち着いて考えよう。そこはゼロイチじゃない、価格の話だ。連中だって、日本の政府部門に圧力をかけるのは面倒である。つまり残念ながら、割り引かれてしまう。円安だ。もちろん輸入物価は上がって苦しい。


というような話は、決して夢物語ではない。リヤカーを引きつつつ紙幣の引き取り手を探すような事態は、あるいはゴールドやらビットコインやら外貨に逃げ道を探るような事態は、世界各地で繰り広げられてきた。急に話が展開して、すこし混乱されているかもしれない。


戻ろう。日銀を消すことは、紙幣をもって返済を要求することは、さほど難しいことではない。いま我々は単に、そうしないことを選んでいるだけだ。