均衡金利の存在定理

金利が低ければ低いほど、我々の経済活動にとって素敵なことにはならないのは、例えばマイナス20%の水準を想定してみよう。預金は放っておいてもガンガン減っていく*1し、借りると巨大なオマケがついてくるので、そんなもん株でも不動産でも怪しい商売でもゴールドでも、とにかく突っ込んだ者勝ちである。壮大な無駄遣い社会だ。


金利が高ければ高いほど、我々の経済活動にとって素敵なことにならないのは、例えばプラス25%の水準を想定してみよう。どんな商売でも、利益は返済で飛んで行く。それ以前に、とにかく銀行に濡れ手で突っ込めば大量の粟である。突っ込まれた銀行の方は困るだろうが、きっと日銀に預けるのだろう。驚くほど何もしない社会だ。



我々は必然的に自律的に、心地よい水準を探す。トランプ新大統領の利上げ容認*2は、そうしたアクションの一部となるだろうか。あるいは、彼もまたブルータスだろうか。