取引の自由が増すほど、価格操作は難しくなる

という宇宙の法則の話なのだが、結論だけ書くと素っ気ない感じだ。例えばパンの価格を吊り上げようと思えば、全部を買い占めてしまえば、新たに焼いて売る方は、なかなか追いかけるのは大変だ。他方で、原油の価格を押し下げようと思えば、あるいは単に高いなと思ったとき、とりあえず先物を売りまくって、現物の調達は後で考えることも一応可能である。


S&P500を買い上げることは、そりゃとても大変なのは、ちょっと書ききれないほど、そこに投機のチャンスが生まれてしまう。米国債も同じで、どんなカネ持ちが全力を出して売り浴びせようとも、そんなことじゃビクともしない。さて国内は、どうだろうか。株式にかかる道具は、米国と比べればラインナップは貧弱だし、債券についても、市場も参加者も大分限られている。


大切なことは、未来に向かって、自由は増えざるを得ないことだ。少なくとも僕は、その発散を助ける。黒田マズーカが、反対側に立つ投機屋を食わせるのに余って多少なりとも「効く」というのなら、まだまだ仕事があるってことさ。以前のボスのボスに、そう教わった。