壮大な花見酒

どうにも何も書く気が起きないのだが、頑張って今日の金融政策決定会合について、メモしておきたい。文字通り、黒田日銀は異次元だった。長期債を二倍買う、その長さも二倍、リスクは掛け算で四倍だ。もちろん、株だって不動産だって二倍買う。そりゃ俺たち投機屋は反応するさ。


反応できない人々のことが気になる。なぜなら、この壮大な花見酒の代金を、結局のところ彼らだって払うからだ。日銀に金を貸しているのは、日本円を使う我々の全員だ。そのひとつは、財布に入れている紙幣。もうひとつは、銀行に入れている預金。日銀は、そうして借りた資金を、政府と株式と不動産に突っ込むと宣言したわけ。


もちろん、値段は上がるさ。日銀が買うことが、あらかじめわかってるわけだから、先回りして買っておく。小遣い稼ぎだ。当然のことながら、日銀には高い値段で売り渡す。誰が得したのか?持ってた奴と先回りした奴。誰が損したのか?遅れてくる日銀。


ただ、日銀に貸しているのは俺達なんだ。そう、これは壮大な花見酒。単にグルっと回ってる。正直に言えば、こういうのは、あまり好きじゃない。反応できない人々のことが気になる。無理にでも飲み食いして、割り勘は負けないけどさ。呑んだもん勝ち。日が暮れるまでに。