資産膨張と金融緩和

中央銀行が説明に四苦八苦 資産膨張と金融緩和の微妙|金融市場異論百出|ダイヤモンド・オンライン
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昨年9月のリーマン・ブラザーズの破綻以降、FRBイングランド銀行(BOE)の資産総額は空前の急膨張を見せた。昨年8月末近辺の資産総額に対し、4月下旬のそれは、FRBは2.4倍、BOEは2.1倍だ。一方、欧州中央銀行(ECB)と日銀の資産総額の拡大は、同期間において、それぞれ1.3倍、1.1倍にとどまっている。

4月24日時点のLIBOR(ロンドン銀行間オファー金利)の3ヵ月物金利を通貨別に低い順に並べると、円、ドル、ユーロ、ポンドの順になる。6ヵ月物以上では円、ユーロ、ドル、ポンドの順だ。1年物の場合、円0.91%、ユーロ1.76%、ドル1.93%、ポンド1.95%だった。


バランスシートを拡大させてリスク資産を買うのと、金利を引き下げるのとでは何が違うかと言えば、そりゃリスク資産の価格を構成する2つのコンポーネントのどちらに働きかけるかだ。言うまでもなく、リスク資産を買うことは無リスク金利に上乗せされるプレミアムの縮小*1を狙ったものだし、その下駄である無リスク金利を引き下げることは、文字通りそのままだ。


気をつけておく必要があるのは、一般に前者は通貨を跨ぐ*2が、後者は通貨*3に固有の話。

*1:要するに長期債や社債、株式の価格上昇だ

*2:例えば世界の株価は連動している

*3:地域や社会、文化と言った方がよいのかもしれない