僕のストレステスト

リスクポジション巻き戻し、ストレステストの不透明感拭えず | Reuters
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-37951720090512

ただ、ストレステスト(健全性審査)をめぐって米当局と銀行で激しいやりとりがあり、結局、当局が資本不足額を再算定した、と一部で報じられるなど、センチメントを冷やす材料が明らかになっているのも事実で、気にする参加者もいる。


こういうことに携わった経験がなくても、誰でもちょっと想像力を働かせればわかることだが、各行に対する何らかの評価をして、それに従って資本を積ませることを考えるとき、ぜーんぶの銀行にトンでもない額の追加資本が必要だなんて結論になったら困るし、一方でどの銀行もこのままでよいって結論になっても、それはそれで困るわけで。


だから適当な数の銀行に、適当な額の追加資本が必要だって結論が出るに、最初から決まってるわけですよ。従って判明するのは、最初から、米政府の考える各行の相対的安全評価に過ぎなくて、そんなものが全体の先行きを占う材料になるはずもない。


我々が欲するのは、それぞれの考えるストレステストがそれぞれに実行できるような状況で、それによって投資家が銀行をそれぞれ判断し売買するのが、健全な資本主義のあり方だと思う。