そのヘッジファンドを、どれだけ組み入れるべきか
つい先日AQRのアスネスが書いた記事*1は非常に触発的で、乱暴に要約すると、比較はちゃんとやろうぜという話で、振り返ったヘッジファンドのベータから、その評価を試みようと。
こんなふうに見せられてしまうと、では実際にどのくらい我々はヘッジファンドを持っておきたいのか、どうしても気にならざるを得ない。もちろんリスクと見返りの話だが、理屈をこねよう。現在のポートフォリオと組み入れるヘッジファンドのリスクを、それぞれσeq、σhf、両者の相関係数をρとして、行列で書くとこんな感じだ。
二行二列なので、逆行列だって楽勝である。
さて両者への期待と一緒に、マーコヴィッツの枠組みに放り込んで最適解だ。えい。
えいえいと展開してみよう。
どうですか、美しい形に見えないだろうか。日本語で言えば、ヘッジファンドへの配分は、あらかじめベータ分を差し引いた期待を、そのリスクで割ったものに比例すると。
そして頭のδは、実は評価できる。現在はヘッジファンドを持っていないわけで、現状からの追加的な組み入れにかかるリスク増分で、現在のポートフォリオへの期待を割ってやろう。
書き換えよう。
いやー爽快。だから何感が半端ないが、たまにこんなふうに紙と鉛筆で遊んでみるのは楽しいのです。湿った空気の中。