Chopsticksを組み合わせて先物取引をつくろう

オタク向けです。二択の賭けは、リスク取引の最も原始的な形ですが、複数のChopsticks*1を組み合わせて、より高級なデリバティブズをつくってみようという企画です。できるかな。


日経平均

A) 20000円を超える

という証券について、20000円分買います。より正確には、Aが実現したときに20000円が返ってくるように買います。すると、馬鹿みたいですが、日経平均が20000円を超えなかったときにはゼロ、日経平均が20000円を超えたときには20000円が返ってきます。下記に図示してみました。縦軸はペイオフ、横軸は日経平均です。


日経平均

A1) 16000円を超える
A2) 20000円を超える

という証券群について、A1を16000円分、A2を4000円分買います。より正確には、A1が実現したときに16000円が返ってくるように、A2が実現したときに16000+4000=20000円が返ってくるように買います。すると、馬鹿みたいですが、日経平均が16000円を超えなかったときにはゼロ、日経平均が16000円を超えたときには16000円、さらに20000円を超えたときには20000円が返ってきます。下記に図示してみました。縦軸はペイオフ、横軸は日経平均です。


日経平均

A1) 16000円を超える
A2) 18000円を超える
A3) 20000円を超える
A4) 22000円を超える

という証券群について、A1を16000円分、A2からA4を、それぞれ2000円分買います。より正確には、A1が実現したときに16000円が返ってくるように、A2が実現したときに16000+2000=18000円が返ってくるように、A3が実現したときに16000+2000+2000=20000が返ってくるように、以下略。すると、馬鹿みたいですが、日経平均が16000円を超えなかったときにはゼロ、日経平均が16000円を超えたときには16000円、さらに18000円を超えたときには18000円、さらに以下略。下記に図示してみました。縦軸はペイオフ、横軸は日経平均です。


日経平均

A1) 16000円を超える
A2) 17000円を超える
A3) 18000円を超える
A4) 19000円を超える
A5) 20000円を超える
A6) 21000円を超える
A7) 22000円を超える
A8) 23000円を超える

という証券群について、A1を16000円分、A2からA8を、それぞれ1000円分買います。より正確には、A1が実現したときに16000円が返ってくるように、A2が実現したときに16000+1000=17000円が返ってくるように、A3が実現したときに16000+1000+1000=18000が返ってくるように、以下略。すると、馬鹿みたいですが、日経平均が16000円を超えなかったときにはゼロ、日経平均が16000円を超えたときには16000円、さらに17000円を超えたときには17000円、さらに以下略。下記に図示してみました。縦軸はペイオフ、横軸は日経平均です。


だんだんと近づいてきました。もう数回繰り返せば、どうですか、それなりに実用的な先物が、近似的に完成します。やったぜ。グラフの見やすさのために16000円のところで多く買っていたり、あるいはちょっとだけ中心がズレていたり、細かいところが気になる方もいるかもしれませんが、ともあれ手掛かりは掴みました。また気づかれていると思いますが、プロセスの中に既にオプションは現れていて、コールでもプットでも、あるいはより複雑な組み合わせでも、なんでも来いだ。


もちろん課題としては、それぞれ部品としての各Chopsticksに、それなりに商いがなければ、バスケット注文は自在にはいきません。まずは営業を頑張らなきゃ。それから現時点ではChopsticksは、実際のおカネは扱えません。念のため。いつか実際に取引できるといいな。


また非常にオタクな皆さんための課題としては、各値段の関係があります。それぞれ部品としての各ChopsticksのAnには、それぞれ値段がついています。もちろん組み合わせて構成する先物にも、組み合わせて値段はつきます。そこから部分的に切り出すオプションにも、そこから部分的に切り出して値段はつきます。そうした各値段は互いに、どのような関係にあるのか。市場参加者は、それらに何を表現していることになるのか。いつか実際に観察できるといいな。