貨幣政策のご提案 - スコットランドの未来に向けて

イギリスって本当にすげえなと感じざるを得ないのだが、スコットランド独立の可能性がゼロでないばかりか、ほのかに膨らんできたようで、あちこちで皆が慌てふためいている。そりゃそうだ。独立国としてのスコットランドは、一体どんなふうに財布をやりくりするつもりか、現時点では誰にもわからない。きっと本人も含めて。で、このロイター記事もそうだが、通貨が問題になるだろうと指摘する声は多い。UK曰くポンドは使わせねえよと、お前ら自分達でやれよと。そんなことが可能なのかと。


アングル:スコットランド独立で予想される「中銀と通貨の大問題」 | Reuters
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0H407520140909?sp=true


できるよ。誰もが高性能な端末を持ち歩く時代だぜ。簡単さ、紙幣も硬貨も、やめちまおうよ。


日本のメーカーにとっては、営業のチャンスでもある。端末でもカードでも、皆にスイカやナナコのような機能を持ち歩かせて、各店舗も受け入れるよう誘導する。それだけだ。何を買うのにもスイカやらナナコで、僕らは紙切れや金属片を交換せずとも、もう経済を回していけるはずさ。


スコットスイカやスコットナナコが、もちろん必ずしもポンド建てである必要はない。必ずしも1suica=1nanaco=1gbpである必要はない。繰り返すが、皆が高性能な端末を持ち歩く時代だぜ。通貨ビューを変えれば、すぐに自分の好みのポイント(通貨)建てで、すべての価格を表示させることは容易だ。なんなら値札の方だって、エレクトリックにちょちょいのちょい。ポンドを含む複数通貨で表示するなんてのは、普通にブレックファスト前である。


ポイント(通貨)として購買力を預かったスコスイやスコナナの業者は、それらを商売に向けて貸し出す。スコットランド政府にもだ。もちろん必ずしも自分達で手を動かさなくとも、運用屋に託したってよい。ポイント(通貨)利用者から見れば、貸し倒れやら持ち逃げやらのリスクは困るので、スワップ等を上手に活用してヘッジして、保険料を払っても残る利息を、預かったポイントに付けて返す。そう、競争さ。


いま見えてきた。通貨とは実は、そうして実現する低リスクの金利のことを指す。各通貨は、金利を競い、低リスクを争い、交換レートは動きつつ、資金を配分し続ける。「非伝統的金融政策」みたいなインチキの入る余地なんて存在しない。アダム・スミスの地で、本物の均衡が、諸国民に富をもたらす。


というわけで、ご提案したいと思う、マネーのない世界を。僕を呼んでよスコットランドさん。初回は無料でいいですよ、ノーマネーで。