正しい判断は、最初の3秒で決まる

率直に言って、タイトルは気に入らないと思った。3秒ではわからないことは、たくさんあるからだ。その中には、とても大切なことも。


彼は、凄まじいスピードで歩く。僕は、ほぼ止まっている。大切な友人で、同じ道具を共有しているが、それが彼の一部に過ぎないことは、よく知っているつもりだ。



随分前の話だが、とても気に入っていた音楽家が、あるインタビューで、音楽と平和について問われ、こう答えたことを覚えている。


「レノンすら、戦争をなくすことはできなかった」
「音楽が簡単に、世界を変えたりしないさ」


僕はずっと、世界がどうなっているのか、知りたかった。それだけだ。年をとって、そして仕事をして、誰かに喜んでもらって、自分も生きている。


彼はきっと、自分が誰なのか、知りたかったのだと思う。年をとって、そして仕事をして、誰かに喜んでもらって生きる。


凄まじいスピードで歩いた道のりは、示唆に富むに決まっている。それらを交換*1することで、僕らが望む世界は、ゆっくりと、手元に近づくに決まっている。そういうことが、本の中には書いてある。

*1:

ひらめきとイノベーションの授業

ひらめきとイノベーションの授業