紙幣なんて要らない

その通貨発行益が財政当局を通じて世の中に流れるので、最終的には物価を押し上げる。

民主党政権下の日本】日銀は数十兆円の量的緩和円高止まりとデフレ克服を - 政治・社会 - ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20101222/dms1012221551011-n1.htm


オーケー、その「通貨発行益」が一体どこから来るのか、考えてみよう。世の中ってのは、うまくできてる。誰かが受け取るのは、誰かが渡すからだ。


紙幣には利息を払わなくてよい一方で、国債からは利息を受け取れるから、それが「益」だと。なるほどしかし、日銀が紙幣を誰かに渡すとき、当然のことだが、その紙幣を資産として持つひとがいるわけだ。当然のことだが、彼は利息を受け取れない。代わりに国債を持っておけば、受け取れたのに。


で、その彼が受け取れなかった利息を、もう一度「世の中に流す」ことに、どんな意味があるの?


もっと言おう。少なくとも僕は、利息のつかない紙幣なんて、いまから数日に使う分しか要らない。落としたら困るし、財布が膨れるのも嫌だからだ。余分は銀行に預けておく。ATMの数は、とても増えて便利になった。


日銀が、紙幣の量は制御できないと主張する理屈は、そういうものだ。世の中ってのは、うまくなきゃいけない。誰かが受け取るのは、それを受け取りたいからだ。