現金廃止して電子マネーで道州独自通貨への道を

池田信夫氏の記事id:himaginary:20090624で知ったのだが、タイムズ紙によれば、「日本は現金の廃止を検討している」らしい。デフレと戦うため、マイナス金利を導入することが目的だそうだ。


シビれますね。実際のところ、現金なんて不要だと思う。札は間違って洗濯しちゃうし、硬貨は自動販売機の下に転がり込んでしまう。面倒なだけだ。お店の方さえ準備してくれれば、クレジットカードと携帯電話で、生活は特に困らないよ。id:equilibrista:20090214でも似たようなことを書いたけれど、ヘソクリが貯めにくいとは思うけど、そりゃ必ずしも悪いことじゃないよねと。


何が素敵って、これまで現金で持ち歩いてた分も、日々の利息を期待できるじゃないか。現在のところ携帯マネーには付利されないケースが多いみたいだけど、実現するのは時間の問題だと思う。プリペイドで、かつ無利息なんて、そんなマネー誰も使いたくないよ。


ただね、マイナス金利なんて要らない。それ、根本的なとこ筋が違う。預けといたら勝手に減ってくってのなら、僕らは単に引き出すだけだし、引き出せませんってのなら、金やら原油やらを皆が買いまくって、暴騰するに決まってるじゃない。既存の一万円札はきっと、一万円以上の値段で取引されるよ。そんな事態を望むひとなんて、いると思いますか?何度も書いてるけど、金利ってのは本質的に需給で決まるもので、それがゼロを下回ることは、不自然なのですよ。


とはいえ僕は、現金廃止して電子マネーには、全面的に賛成なんです。理由のひとつは、決済が楽だから。いちいち札や硬貨を扱うのは面倒だよ。札は間違って破っちゃうし、硬貨は転がっていっちゃう。で、決済が楽ってのは、それだけじゃなくて、もっと革命的なチャレンジを、僕らの社会に呼び出すことが可能なわけ。それがid:equilibrista:20090522:p2で書いた、「道州独自通貨」の導入。


海外旅行に行って面倒なのは、現金を交換しなきゃいけないのと、為替レートがパッと計算ができないことだけど、携帯電話の電子マネーを皆が使うのなら、そんな問題いっぺんに解決するじゃない?つまりこうだ。東北円と九州円の交換レートが、刻一刻と変化するのを画面で確認しながら、旅行者や出張中のサラリーマンは、現地でラーメン食べるわけ。「うわ、食べてる間に高くなった!」とか言いながら。ちょっと楽しい。


この政策を世界に先駆けて実行することの素敵さは、大きく分けて三つくらいあって、まずそういった設備を先行開発できて、他国に販売することができること。それから、これが最も大きなポイントだけど、地域によって異なる金利を表現できて、経済活動をより円滑にすること。最後に、僕らが皆、経済と金利や為替の関係について肌で学ぶことができて、そういうリテラシーが身につくこと。


我ながら素晴らしい。日本政府には、是非とも推進してほしい。そのときもちろん、日銀は道州の数に分裂させる必要がある。実現した暁には、是非僕に、初代「東京中央銀行」総裁の座を下さい。