自分の利益を主張せよ

公的債務: 史上最大の借金 JBpress(日本ビジネスプレス)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1211

さらに恐ろしいことに、今後膨れ上がっていく膨大な債務のせいで、政府は最後にはデフォルト(債務不履行)せざるを得なくなるか、高インフレによって債務の実質価値を目減りさせる誘惑に駆られるかもしれない。


どこかの大臣も「インフレにすれば解決だなんて悪魔的だ」と言っていたが、先進国の政治家が、その意味で良心を失っているとは思えない。とはいえインフレーションは、そんなふうに「誘惑」を自覚していなかったとしても、人々が「もうやだこの通貨」と思うだけで発生してしまう。「緩和」という耳ざわりのいい看板を掲げて人々を「説得」して、必要以上の低金利を続けようとすれば、その足音は徐々に近づいてくる。


逆側から言えば、お金を預けている我々は、遠慮しすぎなのだ。預金者は「もっと金利上げろ」と、堂々と主張すればよい。ちっとも恥ずかしいことじゃない。需要と供給で価格が決まるとは、そういうことだ。妙な説得や脅しに屈する必要などない。自分の利益を主張することが、結果的に皆のためになる。