個人株式保有の促進
企業献金を全面的に禁止しようという民主党小沢代表の案は素晴らしいと思ったが、「有識者会合」での松井証券社長の「個人株式保有の促進」案も素晴らしい。企業が個人株主に支払う配当金の損金参入を認めろという内容。実にシビれる。
配当二重課税是正による個人株式保有の促進
http://www.kantei.go.jp/jp/keizai_kaigou/090321/090321_18.pdf
献金だって投資だって、企業がするより個人がする方がずっと健全だ。妙な思惑は減れば減るだけいい。献金と見返りの馴れ合いも、株式の持ち合いも、非効率を助長するだけだ。
松井道夫氏の挙げるポイントも転記しておこう。
- 先進諸国で初めて、個人の配当二重課税の解消
- 国内の個人株主比率が高い企業ほど、法人税の実効税率軽減の恩恵を受ける
- 先進諸国と比べて高すぎる法人税実効税率も一部緩和される
- 収益力が高く、結果として配当が高い企業のキャピタルフライトの抑止
- 収益の高い企業に対する個人株主の株式長期保有のインセンティブが働く
- 配当利回り向上による個人のキャピタルフライトの抑止
- 受取配当収入の増加による個人消費増
個人の株式保有比率の増加は、本来なら自然に実現してゆく姿なのだろうが、道筋をつけるために税制を工夫することは、政府のすべき大切な仕事のひとつだと思う。