現金なんてもう廃止しちゃおうよ

政府紙幣を発行してリフレを実現せよ」とか、意味のわからないスローガンを連呼してる人たちが最近多いみたいだけど、ちょっと極端に考えてみようという試み。今日は貨幣とインフレの話。著名ブロガーのみなさんも、何やらとても楽しそう。


404 Blog Not Found:政府紙幣vs日本銀行
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51176125.html

政府紙幣国債の日銀引き受け - 池田信夫 blog
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/59f8b09c817493d904bf6d5f136bd6af


で、表題のとおり。振り込みとクレジットカードと携帯電話でさ、もう僕らの生活はオッケーじゃない。それでやっていけるよ。現金なんて、なくても別に死なないと思うんだ。そりゃさ、ヘソクリとかは少し貯めにくくなるよ。でもさ、悪いお金が貯めにくくなることは、きっと社会にとっていいことだよね?


それが政府紙幣だろうが日銀券だろうが、とにかく刷ればハイパーインフレになるだとか、ちょっとだけ刷ればマイルドなインフレが実現できるだとか、そういう不思議なこと言ってる連中に聞きたい。表題の提案通り、来年から全面的にオサイフケータイな世の中になったとき、現金がこの世から消えるとき、物価は下がると思う?デフレは加速されるかい?


僕はあまりそう思わないよ。貨幣の量がお金の価値を決めると、素朴に信じているひとたちには、「現金の存在しない世界」について想像してみることをおすすめしたい。それは決して夢物語でもなんでもなくて、実際に僕らが徐々に近づいてる世界だ。さっきも隣のコンビニでは、「カキーン♪」と携帯が使われてた。


そしてそのとき、この世から現金がなくなったとき、中央銀行が社会に果たす役割は、おそらく今よりも小さいだろう。そのことには、皆さんも同意してもらえるのではないか。だって量を調節すべきところの、現金がないんだから。


でもね、ちょっと待ってよ。もし実際に、現在の僕らの生活にとって現金の量がマターでないのなら、いつもの八百屋さんが携帯での支払いを近々受け付けてくれるのなら、もう既に、中央銀行が社会に果たしている役割は小さいんじゃないか?


僕はそう考えてる。この文脈で日銀にできることなんて、おそらく実際にはほとんどない。現金の量をいじろうとしたところで、物価も賃金も変わらないよ。彼らに文句つけてる連中は、結局のところ、彼らに過剰な期待をしているのだ。