2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

取引の自由が増すほど、価格操作は難しくなる

という宇宙の法則の話なのだが、結論だけ書くと素っ気ない感じだ。例えばパンの価格を吊り上げようと思えば、全部を買い占めてしまえば、新たに焼いて売る方は、なかなか追いかけるのは大変だ。他方で、原油の価格を押し下げようと思えば、あるいは単に高い…

総括会合雑感

書かない宣言を翻して、本日会合のメモ書き。 金融緩和強化のための新しい枠組み:「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」 [PDF 270KB] http://www.boj.or.jp/announcements/release_2016/k160921a.pdf いまの状況なら、長いとこゼロ位を目標にしとけば、買…

均衡イールドカーブから一般均衡へ

アンパンでもフランスパンでも、それなりに商いはあるわけで、2年債でも10年債でも、それなりに商いはあるわけで、材料に共通するところがあったり、期間に共通するところがあったりするわけだが、いずれにせよ放っておいても値段は付くわけだ。 もちろん我…

富と幸せを交換する取引

「富が一定である閉鎖的なマーケットの中で、平等に富を持ったプレイヤーに対し、ランダムに得する人と損する人を決めていき、ある一定のステップを踏んだ結果、少数の金持ちと、多数の貧民の格差に分かれることになる」という興味深い話を下記ブログで知っ…

自然利子率

大抵いつでもパンを売りたい人も買いたい人もいて、農水省が放っておいても、パンには値段がつく。自然なことだ。 大抵いつでもカネを借りたい人も貸したい人もいて、日銀が放っておいても、貸借には金利がつく。自然なことだ。 自然な値段と言われれば、こ…

信用から見たインフレ目標

信用スプレッドみたいな単語を持ち出すと、それだけでブラウザを閉じてしまう方も多いと思うのだが、その「返してくれるのか、よくわからない分だけ利息を多く寄こせ」の概念を中心に、中央銀行によるインフレ目標について説明してみたい。ちょっと聞いたこ…