2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

月のウサギになったつもりで、低金利政策を眺めてみる

さっきの続き*1だが、僕らはそれぞれ、限られた時間を過ごす。ひとりひとりを眺めてみると、若いときには誰かの役に立つことが多く、年を取れば誰かの世話になることが多い。ある瞬間を眺めてみると、元気のいい奴が、年寄りや子供の分もつくっている。 低金…

月のウサギになったつもりで、経済活動を眺めてみる

僕らは毎日、物やサービスをつくっていて、僕らは毎日、物やサービスを消費している。それらが手渡されるとき、紙切れやカードを交換しているようにも見えるが、月のウサギとしての僕らには、いまひとつよく見えない。きっといろいろ、何か約束をしている*1…

金融政策は限りなく消極的であれ

先週末に行われたFRB主催会議での白川総裁の講演から、金融危機後の積極的な金融政策の効果と限界について述べる部分を引用したい。 【講演】白川総裁「セントラル・バンキング ―危機前、危機の渦中、危機後―」(FRB) :日本銀行 Bank of Japan http://www.…

アクティブ運用の値段

物やサービスをお客さんに売ったり、作業や能力を会社に売ったりしていると、あらゆる値段は結局のところ需要と供給に晒されているのだと、一部の例外(規制のことだが)に苛立ちながらも、感じざるを得ない機会は多いわけだが、とても市場に近い場所で売ら…

長期金利が上昇すると、誰が困るのか

エルピーダ破綻とAIJ事件 日銀のデフレ・円高が招いた悲劇|高橋洋一の俗論を撃つ!|ダイヤモンド・オンライン http://diamond.jp/articles/-/16477 この数字にはトリックがある。国債残高は600兆円として、もしすべて1年債であったなら、金利が1%とす…

俺達緩和

もう一年も前の、あの地震のあった金曜の深夜、東京都心は車で埋め尽くされ、歩道にも人波が溢れる中をかき分け自宅に辿り着いて、最初に呟いたのは株のことでした。 落ち着いた。金の話で恐縮だが、全力で買う。自分の目一杯リスクを負担してやる。覚悟しと…

バランスシートで考えれば、量的緩和待望論の馬鹿馬鹿しさが分かる

タイトルと図示だけで終わってしまう内容なのだが、なるべく簡潔な説明も加えてみる。日銀は、紙幣を発行して資金調達し、国債を買っている。一方で市中の銀行は、預金を集めて資金調達し、これを貸し出すわけだが、どうにも余ってしまうので国債も買ってい…