2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

微分アプローチ

「公正価値会計の経済的帰結」という日本銀行金融研究所のペーパーを、 [twitter:@fujisakitatsuya] の呟き*1で知ったのだが、触発されて書いてみたい。というのも、某所で会計について講義させていただくことになり、この点について、とても興味を持ってい…

QE2 Disappointment

と題するコラムで、クルーグマンはQE2について、政府と中銀とを連結で見れば、要するに皆が持つ債券が短くなっただけだと言う。 政 府 中 銀 ----+---- ----+---- 資産|国債 国債|紙幣 連 結 ----+---- 資産|紙幣 When you look at it that way, we're talki…

国債か増税か

「復興費用は一時的」と言うが、実際には何年もかかるはずだろう。困っている人々を助けつつ、瓦礫を片付け、どんな町をつくりたいと思うのか、皆に聞き、考え、すこしずつ実行に移していく。そこでつくり出されるものが、世界中の消費者に様々な形で届けら…

時間を分散できるのか(下)

一方で、人生のバランスシートは変化を続ける。月末には、引退までの給与収入がすこし減る分だけ、銀行口座には現預金が増え、その中から住宅ローンを返し、生活費を使い、好きなことを楽しんで、残った一部をリスク資産に振り向ける。自宅はすこしだけ、く…

時間を分散できるのか(上)

コツコツ投資の話だが、いったい何を分散しているのか、実際のところよくわからないのは、毎日株を買い足すのなら、それは普通に考えれば上乗せだからだ。 ■ ■ ■ ■ ■ ■ 昨 今 明 日 日 日 一方で例えば、こんなポートフォリオを、よく分散されていると思える…

半分は自分で貯めろ

震災を機に見つめ直したことがあり、新しいスタートを切るつもりだと友人が言う。同じように、これから何を自分がつくり出そうとするのか、今日も考える方々は、日本中に沢山いらっしゃるはずと思う。その実践のために、なにかひとつでも、リスク屋としての…

通貨発行ビジネスの包括利益

先日*1すこしだけ触れた「最後の打ち出の小槌」について、図示してみたくなった。含み益やら、もう誰も使わない紙幣やら、日銀バランスシートの底に眠ってる連中のことだ。 資産負債純資産↑これが、こうなる↓資産負債死紙幣*2純資産含み益*3 21世紀だぜ?マ…

今後の円安傾向について説明を試みる

はじめにお断りしておくが、この手のあらゆる「予測」は当たらない。より正確に表現するなら、あらゆるタイムスパンに対して、おおよそ五分五分で当たる。つまり新たな情報を提供することは難しく、言い換えれば、市場は随分と効率的だ。当ブログが、25世紀…